財務・会計

損益計算書とは?きちんと知っておきたい利益の種類

Finance

損益計算書にはいつも目を通しているけど、実は売上高と経常利益くらいしか見ていない…。費用が色々区分されているけど、どういう理由なのか知らない…。営業利益と経常利益の違いは?なぜ何種類も利益があるの?こんな疑問をお持ちではありませんか?

…篠田です。今回は財務諸表のうち、損益計算書(そんえきけいさんしょ)について説明します。損益計算書とは企業のある時点からある時点までの一定期間の経営成績を明らかにするための財務諸表で、貸借対照表とあわせて最も基本的なものとなります。

損益計算書は経営者の方であればよく目にする財務諸表です。しかし、細かいところまで理解できていない方も珍しくありません。この記事では損益計算書の基礎的な事を書いていきますので、目を通していただく事で当ブログの他の会計の記事をより理解していただけるようになるのではないかと思います。

続きを読む

設備投資額は適正ですか?固定長期適合率と固定比率

holding house representing home

篠田です。財務分析を行えば、適正な設備投資が出来ているか判断することが出来ます。事業を行っていると多くのチャンスに巡り合います。そのチャンスをモノにするために、借入や投資をして、さらなる利益獲得と事業拡大を狙います。

しかし、多くの経営者がどんぶり勘定で投資を実行しています。いいかげんな借入や投資をしてしまうと、最初は順調でも数年後、何かの拍子で大コケすることがあります。数年分のロスだけで済めば良いですが、そのまま事業を畳むことになり、理想と真逆の人生を送ることになるかもしれません。

そのようなことにならないように財務分析をしながら事業を進めていうことは非常に大切です。今回は設備投資にフォーカスした安全性の指標、固定比率と固定長期適合率についてまとめました。

続きを読む

自己資本比率とは?安全性を分析するための基本指標

Calculator button plus and magnifying glass on graph paper

篠田です。財務分析は、財務諸表から企業の状態を分析するためのものです。様々な方向から分析しますが、今回は安全性分析について、その中でも、中期的な安全性をみるための指標、自己資本比率について説明します。

自己資本比率が一番重要となってくるシーンは融資を受ける時です。金融機関は自己資本比率を中心とした安全性について厳しくチェックしています。また、株式が上場している場合は投資家が気にする数値の一つです。この数値の良し悪しは企業の財政状態を見る上で重要な基準の1つとなっています。

自己資本比率の良い会社は規模に対して借入金などの負債が少なく、しっかりとした土台がある企業と言えるでしょう。経営者であれば自社の自己資本比率くらいは抑えておくべきと言えます。

続きを読む

財務分析入門!短期的な支払能力分析と対策

短期的な支払能力

篠田です。財務分析は難しい印象があるかもしれませんが、ポイントをおさえてしまえば、誰にでも行うことが出来ます。

普段、経営者は様々なリスクにさらされていますが、そのリスクのほとんどに気付かず経営を行っている事は少なくありません。財務分析を行う事で、はっきり目に見えていない自社の強みや弱みを把握し、問題の明確化や目標の具体的な設定が出来るようになり、経営戦略を立てる上で大きな助けとなります。

その中でも、今回は短期的な支払能力を測るための流動比率と当座比率について説明したいと思います。買掛金や未払金が資産に対して多すぎないか(少なすぎないか)、資産に換金性の低いものが多すぎないかなどを知ることができる、安全性分析の中でも基本的な指標です。

続きを読む

貸借対照表とは?B/Sの中身を徹底解剖!

balance sheets

篠田です。財務諸表は企業の財務状況をまとめた報告書です。一口に財務諸表といっても、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書、キャッシュフロー計算書、個別注記表などの種類があり、それぞれに役割があります。

今回は貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)について説明したいと思います。貸借対照表とは企業のある時点の財政状態を明らかにするための財務諸表で、損益計算書と合わせて最も基本的なものとなります。

貸借対照表は損益計算書よりも読むことが難しく、また、毎月の変化が少ないことから、あまり見ないという経営者も多いかと思います。しかし、貸借対照表の改善こそが経営の最大の安定につながり、正しい作り方、活用の仕方を知ることは大きなメリットとなります。

ここでは、貸借対照表の概要や構成を中心に紹介していきたいと思います。読み方や活用法についてはまた別の機会に記事を作成させていただきます。

続きを読む

黒字倒産を避けるための6つのこと

Business risk with crisis

篠田です。企業は資金が回らなくなると倒産します。利益を出しているにも関わらず、資金が回らなくなり倒産してしまうケースも珍しくありません。黒字なのに倒産する…これを黒字倒産と言います。

黒字倒産の足音は会社が順調に回っている時から聞こえ始めています。ほとんどの経営者がそれに気付かず、周りの先輩経営者(先輩といっても2〜3年しか経営していない)から「とにかく行動することが大事」だと言われ、無計画な行動をとります。

「倒産」が忍び寄ってきていたことに気付くのは肩を叩かれた時です。場合によっては気付いた時には手遅れです。黒字倒産は将来を見据え、少しのことを気をつけるだけで防げます。この記事では将来、黒字倒産をしないためのポイントをお伝えします。

続きを読む

徹底比較!青色申告会計ソフト人気の4本

Laptop on Desk office and Graph analysis spreadsheet, Business finance

篠田です。確定申告が終わり、春になり新年度が始まりました。重い腰を持ち上げて、会計ソフトを導入してきちんと帳簿をつけよう!と意気込んでいる方も多いのではないでしょうか。

日頃からしっかりと帳簿をつけ、青色申告をする事で多くのメリットを受ける事が出来ます。

ただし、青色申告のメリットを受けるためにはある程度レベルの高い帳簿をつける事が要件としてあがっています。とはいえ、この要件は会計ソフトを使いこなす事で簡単にクリアする事が出来ます。今話題のクラウド会計ソフトと、いまだに高いシェアを誇るインストール型をあわせて、人気の会計ソフトを比較してみます。

ちなみに青色申告を受けるには、青色申告を受けたい年の3月15日までに青色申告承認申請書を提出する必要があります。つまり現時点で提出していない方は今年は青色申告を適用できず、来年以降から青色申告を適用することができるということですので、ご注意ください。

続きを読む

脱赤字の第一歩!損益分岐点売上高を理解する

Profit Or Loss Keys Showing Returns For Internet Business

篠田です。あなたの事業で、利益が0円となる売上高はいくらですか?

損益分岐点売上高という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは黒字と赤字の境目になる、つまり利益が0円となる売上高の金額です。

損益分岐点売上高が100万円であれば、100万円の売上高で利益0円。100万円を超えれば黒字、下回れば赤字ということになります。

特に赤字が長期に渡って解消できない方は、この損益分岐点を把握していない、もしくは把握しているにも関わらず、戦略に落とし込めていない可能性が非常に高いです。

事業戦略を立てる上で非常に大切な概念となりますので、経営者であれば損益分岐点売上高の概念と計算方法、出来れば上手く活用する方法くらいは抑えておくべきでしょう。

続きを読む

あなたの給与は適正額?労働分配率から導く必要売上高

Hand putting coins on golden money stacks

篠田です。1人の従業員を雇うとき、どれだけの売上高が必要か把握できていますか?人件費は最も大きな経費です。無計画に人員を増やしていくと、企業の存続に関わるレベルで、首を絞めることになります。

事業が軌道に乗ってくると、従業員を雇い規模を拡大しようとします。また、新しい事業を始める際に人員を増加させることもよくあります。

人件費は固定費の中でも特に圧縮することが難しい費用です。給与減額はモチベーションに大きく関わりますし、従業員は法律で守られているため簡単にクビにすることは出来ません。

しっかりと自社の財務状況を把握した上で、従業員の採用を考える必要があります。

続きを読む

事業管理上理解必須の限界利益。粗利益とどう違う?

business-discussion

篠田です。経営をしていると、嫌でも財務諸表を見ますよね。その中でも、一定期間の利益を把握するための『損益計算書』はよくご覧になられる方が多いでしょう。しかし、正しく会計を活用し、戦略に落とし込むところまで出来ていますか?

損益の話をしていると、よく「売上総利益が…」「粗利益が…」「限界利益が…」というワードが出てきますね。売上総利益とは、売上高から売上原価を差し引いて残った利益のことです。そして、売上総利益=粗利益です。しかし、限界利益だけは少し意味合いが違います。

この限界利益は管理会計上、非常に重要なものとなっております。限界利益=売上総利益と思っていた方がいらっしゃれば、この機会に正しい知識をつけて、より精度の高い事業管理を目指してください。

続きを読む